地球研コンポスト( ドライ・コンポスト型 )のつくり方

POINT1発酵はっこうの力をります。

POINT2コンポストの体積たいせき大幅おおはば
えることはありません。

地球犬

3つのやること

  • 設置せっちどきにかせる材料ざいりょう仕込しこんで放置ほうち
  • 台所だいどころからごみをすぐに入れる
  • かきまぜて空気を入れる放置ほうちしてもOK!)

3つのしないこと

  • ごみを露出ろしゅつさせないおもてに出さない)
  • 水・液体えきたいを入れない
  • あきらめない失敗しっぱいをおそれない)

準備するもの

  • たらいたらい(プラスチックせい

    36リットル

  • かきまぜる道具

    移植いしょくごて
    (スコップ)

    100円ショップでも売っているよ!
  • つち

    10~15キロ
    (バケツ2~3はい

  • こめぬか

    1キロ(ボウル2杯)

    精米機やお米屋で手に入れよう!(スーパーで売っていることもあります)
  • けいふん

    0.5キロ(ボウル1杯)

    ホームセンターで売っている安いものでOK!

土:米ぬか:(鶏ふん) = 15:1:(0.5)

※鶏ふんがなくても大丈夫ですが、あれば、分解がはやくなります。

手順

  • 1たらいは軒下のきしたなど雨水の入らないところにきます。
    たらいに土を入れて、米ぬか、(けいふん)を入れて、
    移植いしょくごて(スコップ)でよくかきぜます。

    日光があたっても、まったくあたらなくても大丈夫!

    たらいに土を入れすぎると、かき混ぜにくくなるので、要注意ようちゅういです。
    未熟みじゅくの鶏ふんを入れすぎると、においがきつくなります。
    米ぬかを入れすぎると、すっぱいにおいがきつくなります。
    いずれにしろ、においは次第しだいえていきます。
    ここに、を入れてもいいでしょう。

  • 21週間ほどかせます。(放置ほうちしてください)
    55~60℃までに発熱はつねつします。

    この温度おんどは、季節きせつによります。冬は30℃ほどまで。

    1週間後仕込しこみが完了かんりょう

    米ぬかが入ると、土が固結こけつしてかたまりになることがあります。
    水分が多いと、白カビが生えることもあります。いずれにしろ、問題もんだいはありません。
    白カビ(糸状菌しじょうきん)が繁殖はんしょくして、ごみを分解ぶんかいしてくれます。
    白カビの繁殖は問題もんだいありませんが、水分が多いためです。そこから、よく、かきぜて水分を蒸発じょうはつするようにしてください。 米ぬかによる乳酸発酵にゅうさんはっこうのすっぱいにおいがすることもありますが、毎日、かき混ぜると、2日ほどでにおいはえます。

  • 3生ごみを投入とうにゅうします。

    台所だいどころで、ごみの水分を切ります。三角コーナーで水がちないくらいになると、理想的りそうてき。多少の水分があっても大丈夫だいじょうぶです。
    ただし、水を入れてはいけません。台所ごみを、コンポストに入れ、土となじませるように、かきぜます。
    ごみが表面ひょうめんに出ないように、みます。最初さいしょから、大量たいりょうに入れないようにしてください。200~500グラムが適量てきりょうです。(1kg以上いじょう、入れてはいけません。)
    ごみが露出ろしゅつしていると、ハエがむらがり、たまごみます(ウジ虫がわきます)。水が多いと、汚臭おしゅう腐敗臭ふはいしゅう)やウジ虫が発生はっせいします。

もし、ウジ虫が発生してしまったら...?

ウジ虫は、人をしたり、ったりする虫ではありません。

ウジ虫はハエ(イエバエやショウジョウバエなど)やアブ(アメリカミズアブなど)の幼虫ようちゅうで、生ごみにたまごけられていたり、資材しざいの水分がえたりすると、夏季かき発生はっせいすることがあります。これらのウジ虫は生ごみをえさとし、生ごみを土に返す分解者ぶんかいしゃです。けっしてコンポストが失敗しっぱいしているわけではありませんが、不快感ふかいかんあたえることもあります。ウジ虫をらしたいときには、新たに生ごみをコンポストに入れるのをひかえ、資材がかわくように、毎日、そこからかきぜつづけてください。資材が乾いてくると、ウジ虫は減っていきます。

ポイント

  • ごみを入れると発酵熱はっこうねつが出ます

    ごみの栄養分えいようぶんをエネルギーげんとして微生物びせいぶつが発酵熱を発します。温度おんどの高低は、入れる生ごみの栄養分によります。

  • かわいていれば、乾いているほど、よい状態じょうたい

    糸状菌しじょうきんをはじめとする微生物びせいぶつは、栄養えいようと水分をもとめて、ごみを分解ぶんかいします。“からっから”に乾燥かんそうしているくらいが理想的りそうてきです。

  • 台所だいどころごみの処理しょり仕方しかた

    台所の三角コーナーでハエがたかるまえに、コンポストにんでください。コンポストに埋め込めば、ハエが来ることはありません。台所で、小バエがいていると、生ごみに産卵さんらんしていることが多く、コンポストのなかで孵化ふかして、ウジ虫になることがあります。(1週間くらいでハエになります。)

  • コンポストの性状せいじょう(色・てざわり)

    生ごみを入れつづけていると、かたまりになっていた資材しざいが、さらさらになってきて、かきまぜやすくなってきます。色は白っぽい色から黒みがかかり褐色かっしょく(茶色)、そして、栄養分えいようぶん付加ふかされると、黒色になってきます。

  • たらいの設置数せっちすう

    世帯せたいの人数、生ごみの量によっては、たらいを2つ以上いじょう準備じゅんびして、ごみを入れないお休み日を設定せっていしてあげると、よい状態じょうたいにコンポストを維持いじすることができます。
    (夏場であれば、500グラムまでが適量てきりょうです。冬は分解速度ぶんかいそくどおそくなります。)

分解しやすさ

なにが分解しやすいのか、分解しにくいのか、
そして、まったく分解しないものが何なのか観察かんさつしてみよう!

コンポストの熟成・利用

コンポストの作成さくせいはお休みして放置ほうちしたり、
いつでも、できたコンポストを家庭菜園かていさいえん植物しょくぶつ栽培さいばい使つかうことができます。

コンポストをにわや家庭菜園で使用するときには、2週間以上いじょう、ごみを投入とうにゅうするのをやめ、時折ときおり、かきまぜてあげてください。3日に1度くらいで十分です。
水にらして、くさいにおいがしなければ、庭や家庭菜園などに使用することができます。
畑の土壌表面どじょうひょうめんにふりかけるかたちで施用しようしてください。
植木鉢うえきばち使用しようする場合には、コンポスト:土壌どじょう=1:5くらいでかきぜてください。

解説:地球研コンポスト(ドライ・コンポスト型)の分解メカニズム

このたらいの内部ないぶは、動物のおなかと同じなんです。けいふんを入れると、ニワトリのおなかとよく状態じょうたいになります。一度に、ごみを入れすぎると、「おなかいっぱい!」、満腹状態まんぷくじょうたいになってしまいます。満腹状態では、食べることができません。この状態で、生ごみを入れてしまうと、消化不良しょうかふりょうを引きこします。

おなかがすくのをって、ごみを入れてください。スムーズに分解ぶんかいすすめるには資材しざい地中温度ちちゅうおんど36℃くらいが適温てきおんです。ごみを入れて発酵熱はっこうねつ発生はっせいし、36℃より温度が下がったのを確認かくにんして、「おなかがった状態」になったことを確認したうえで、ごみを入れてください。
(冬には、36℃まで温度が上がらないこともあり、分解速度そくどは下がります。ごみのりょうを減らしたり、入れるペースをおくらせます。)

においを出さず、イヌやネコなどペットのうんこを処理しょりすることもできます。
おもて露出ろしゅつしないようむこと、くれぐれも水・液体えきたいを入れてはいけません)

コンポストあるいは、移植いしょくごて(スコップ)をさわってからは、
かならず、せっけんで手をあらいましょう。