発酵の力を借ります。
コンポストの体積が大幅に
増えることはありません。
- 設置どきに寝かせる(材料を仕込んで放置)
- 台所からごみをすぐに入れる
- かきまぜて空気を入れる(放置してもOK!)
- ごみを露出させない(表に出さない)
- 水・液体を入れない
- あきらめない(失敗をおそれない)
-
たらい(プラスチック製)
36リットル
-
かきまぜる道具
移植ごて
(スコップ)
-
土
10~15キロ
(バケツ2~3杯) -
米ぬか
1キロ(ボウル2杯)
-
鶏ふん※
0.5キロ(ボウル1杯)
土:米ぬか:(鶏ふん) = 15:1:(0.5)
※鶏ふんがなくても大丈夫ですが、あれば、分解がはやくなります。
-
たらいは軒下など雨水の入らないところに置きます。
たらいに土を入れて、米ぬか、(鶏ふん)を入れて、
移植ごて(スコップ)でよくかき混ぜます。たらいに土を入れすぎると、かき混ぜにくくなるので、要注意です。
未熟の鶏ふんを入れすぎると、においがきつくなります。
米ぬかを入れすぎると、すっぱいにおいがきつくなります。
いずれにしろ、においは次第に消えていきます。
ここに、落ち葉を入れてもいいでしょう。 -
1週間ほど寝かせます。(放置してください)
55~60℃までに発熱します。この温度は、季節によります。冬は30℃ほどまで。
1週間後仕込みが完了。
米ぬかが入ると、土が固結して塊になることがあります。
水分が多いと、白カビが生えることもあります。いずれにしろ、問題はありません。
白カビ(糸状菌)が繁殖して、ごみを分解してくれます。
白カビの繁殖は問題ありませんが、水分が多いためです。底から、よく、かき混ぜて水分を蒸発するようにしてください。 米ぬかによる乳酸発酵のすっぱいにおいがすることもありますが、毎日、かき混ぜると、2日ほどでにおいは消えます。 -
生ごみを投入します。
台所で、ごみの水分を切ります。三角コーナーで水が落ちないくらいになると、理想的。多少の水分があっても大丈夫です。
ただし、水を入れてはいけません。台所ごみを、コンポストに入れ、土となじませるように、かき混ぜます。
ごみが表面に出ないように、埋め込みます。最初から、大量に入れないようにしてください。200~500グラムが適量です。(1kg以上、入れてはいけません。)
ごみが露出していると、ハエが群がり、卵を産みます(ウジ虫がわきます)。水が多いと、汚臭(腐敗臭)やウジ虫が発生します。
ウジ虫は、人を刺したり、血を吸ったりする虫ではありません。
ウジ虫はハエ(イエバエやショウジョウバエなど)やアブ(アメリカミズアブなど)の幼虫で、生ごみに卵が産み付けられていたり、資材の水分が増えたりすると、夏季に発生することがあります。これらのウジ虫は生ごみを餌とし、生ごみを土に返す分解者です。けっしてコンポストが失敗しているわけではありませんが、不快感を与えることもあります。ウジ虫を減らしたいときには、新たに生ごみをコンポストに入れるのを控え、資材が乾くように、毎日、底からかき混ぜつづけてください。資材が乾いてくると、ウジ虫は減っていきます。
-
ごみを入れると発酵熱が出ます
ごみの栄養分をエネルギー源として微生物が発酵熱を発します。温度の高低は、入れる生ごみの栄養分によります。
-
乾いていれば、乾いているほど、よい状態
糸状菌をはじめとする微生物は、栄養と水分をもとめて、ごみを分解します。“からっから”に乾燥しているくらいが理想的です。
-
台所ごみの処理の仕方
台所の三角コーナーでハエがたかるまえに、コンポストに埋め込んでください。コンポストに埋め込めば、ハエが来ることはありません。台所で、小バエが湧いていると、生ごみに産卵していることが多く、コンポストのなかで孵化して、ウジ虫になることがあります。(1週間くらいでハエになります。)
-
コンポストの性状(色・てざわり)
生ごみを入れ続けていると、塊になっていた資材が、さらさらになってきて、かきまぜやすくなってきます。色は白っぽい色から黒みがかかり褐色(茶色)、そして、栄養分が付加されると、黒色になってきます。
-
たらいの設置数
世帯の人数、生ごみの量によっては、たらいを2つ以上、準備して、ごみを入れないお休み日を設定してあげると、よい状態にコンポストを維持することができます。
(夏場であれば、500グラムまでが適量です。冬は分解速度が遅くなります。)
なにが分解しやすいのか、分解しにくいのか、
そして、まったく分解しないものが何なのか観察してみよう!
-
分解しやすいもの
加工・加熱した食品、
バナナの皮など -
分解しにくいもの
鶏や牛、豚の骨、卵の殻、
にんじんのへた、
大根のへた、オレンジの皮など -
取り除くもの
コーヒーフィルター
(分解するものもあります)、
ティーバッグなど -
発芽してくるもの
トマト、カボチャ、
アボガド、きゅうりなど
コンポストの作成はお休みして放置したり、
いつでも、できたコンポストを家庭菜園や植物の栽培に使うことができます。
コンポストを庭や家庭菜園で使用するときには、2週間以上、ごみを投入するのをやめ、時折、かきまぜてあげてください。3日に1度くらいで十分です。
水に濡らして、くさいにおいがしなければ、庭や家庭菜園などに使用することができます。
畑の土壌表面にふりかけるかたちで施用してください。
植木鉢に使用する場合には、コンポスト:土壌=1:5くらいでかき混ぜてください。
このたらいの内部は、動物のおなかと同じなんです。鶏ふんを入れると、ニワトリのおなかとよく似た状態になります。一度に、ごみを入れすぎると、「おなかいっぱい!」、満腹状態になってしまいます。満腹状態では、食べることができません。この状態で、生ごみを入れてしまうと、消化不良を引き起こします。
おなかがすくのを待って、ごみを入れてください。スムーズに分解を進めるには資材の地中温度36℃くらいが適温です。ごみを入れて発酵熱が発生し、36℃より温度が下がったのを確認して、「おなかが減った状態」になったことを確認したうえで、ごみを入れてください。
(冬には、36℃まで温度が上がらないこともあり、分解速度は下がります。ごみの量を減らしたり、入れるペースを遅らせます。)
においを出さず、イヌやネコなどペットのうんこを処理することもできます。
(表に露出しないよう埋め込むこと、くれぐれも水・液体を入れてはいけません)
コンポストあるいは、移植ごて(スコップ)を触ってからは、
かならず、せっけんで手を洗いましょう。